サポートアスリート西村知乃選手アイアンマン世界選手権レポート

サポートアスリート西村知乃選手アイアンマン世界選手権レポート

Zone3サポートアスリートの西村知乃選手からアイアンマン世界選手権のレポートが届きました!

見事エイジ女子5位という素晴らしい結果!子育てをしながらここまでパフォーマンスを高めてきた知乃選手には心からリスペクトです。

 

アイアンマン世界選手権2019 報告書

1.大 会  IRONMAN World Championship 2019

2.日 時  2019年10月12日(土)

3.場 所 Kailua-Kona, Hawaii, USA

4.距 離 140.6mile

Swim: 2.4mile(1周回)/Bike: 112mile(1周回)/Run: 26.2mile(1周回)

5.結 果 エイジ30-34歳 5

  記 録  9時間50分11秒 (S:01:02:17, B:05:27:10, R:03:15:24)

 

2年ぶり、4回目のアイアンマン世界選手権出場となった今回は、母になっての初めての世界選手権。

今回の目標は、カテゴリーで3位以内となること。また、目標タイムは、スイム1時間、バイク5時間25分、ラン3時間10分、トランジション5分の、合計9時間40分としていました。

今年からカテゴリーが30〜34歳になり、周りのレベルも高いため、確実に入賞するためにはこのタイムを狙っていかなければいけないと思っていました。

 

【Swim 1:02:17】

3月のアイアンマンニュージーランドでのスイムでは、ウェット着用レースだったにも関わらず、1時間3分もかかっており、それ以降、スイムの練習量を増やしていたものの、不安が残っていました。

今年からエイジはウェーブスタートとなり、女子は2つのウェーブに分かれてのスタートでした。いつものようにスタート早々からバトルに巻き込まれますが、今回はウェーブスタートのおかげでバトルは例年ほどではない一方で、これまで15分あった男子エイジグループとの差が5分になったことにより、前ウェーブの男子エイジグループに早々に追いついてしまい、蛇行しながらのスイムを余儀なくされました。

折り返しを過ぎたあたりから身体がよく動くようになり、スタートから一緒に泳いでいた集団から抜けて、前の集団に追いつくことができました。ランで接戦となった時に備えて、1秒でも早くスイムを終えよう、という気持ちでピッチを上げました。

ニュージーランドの時と比べても良い感覚で泳げたため、1時間くらいかと思っていましたが、結果的には1時間2分と、目標にはわずかに及びませんでしたが、これまでのコナでのスイムタイムと変わりはなかったので、次のバイクに向けて気持ちを切り替えることができました。

【Bike 5:27:10】
コナ市街からQueenK(ハイウェイ)に出て70km地点までは、ほとんど追い風だったため、とてもいいペースで巡行することができました。また、暑さ対策として、エイドでもらった水を積極的に身体にかけて、気化熱を利用して体温をあげないように気を付けました。

70km地点のKawaihaeから折り返し地点のHawiまでの30㎞は上り基調かつ向かい風となり、その区間で順位を上げることができましたが、折り返してから下り基調の追い風区間で、それまで抜いてきた選手以上に追いつかれ、やはり下りのテクニックが必要だと感じました。往路のQueenKはそのほとんどが向かい風で、平均ペースはどんどん落ちていきました。同じカテゴリーと思われる選手にも抜かされましたが、自身の調子は決して悪くなかったため、無理せず、最後まで自分のペースを保つことを意識して走りました。

出産後は、なかなか仲間と時間を合わせて練習することが難しく、単独走が多かったため、独走力がついたこと、また、好きなロングライドの回数を減らして、短時間での練習(2時間走、60kmTT等)を増やしたことにより、ベースのスピードが上がったことを実感することができました。世界と比べるとその差はまだ大きいですが、比較的良いイメージでバイクを終えることができました。

 

【Run 3:15:24】

ランをスタートした時点で、スタートから6時間35分が経過していました。3時間25分以内で走れれば、10時間を切ることができる。よし、普通に走ればこれは余裕だ。と思い、気持ち的には楽にスタートできました。走り出しも悪くなく、足もよく動いてくれました。エイドでは水をかけて体温をあげないよう気を付けました。幸い、日差しはそこまで強くなく、曇っていたので、暑さはあまり気になりませんでした。

8㎞地点で、「今8位!前2人は4分前くらい」と教えてもらい、あと3人抜かせば表彰台とわかったので、とりあえず前を追うことだけ考えて走りました。気持ちよいペースを意識して、最初の10㎞は45分を切るペースで走ることができていました。
ランコースは、10㎞以降はバイクコースと同じQueenK(ハイウェイ)をひたすら走るため、集中力をいかに切らさずに走れるかが重要となります。QueenKに入ると、やはり少しペースが落ちてしまい、20km地点で1時間32分が経過していました。
なかなか女子選手が見つからず焦っていましたが、プロのレースでも度々ドラマが起こるエナジーラボに入ったところで、同じカテゴリーと思われる選手を数人抜かすことができました。しかし、エナジーラボでの折り返しを過ぎたところで、後ろにも同カテゴリーの選手が何名か、良いペースで走っていることがわかり、後ろからの追い上げにも気を付けないといけない、と思いました。
30㎞地点で2時間18分。あと12km。まだ足は残っていたので、目標タイムには届かないものの、ランのベストタイムは出せそうだ、とプラスに考えて足を前に進めました。復路のQueenKでは、全く女子選手が見えず、今何位なのかも気になりましたが、残り7kmくらいからは、ハワイでも総合20位以内でゴールしたこともある、谷新吾選手に励ましていただきながら、良いペースで一緒に走っていただきました。そのおかげもあり、大幅にペースを落とすこともなく、Ali Driveに帰ってくることができました。残り1㎞地点で、エイジ3位と教えてもらい、嬉しい気持ちでゴールに差し掛かったところで、別の日本人の方から「4位!」と言われ、一瞬困惑しましたが、いずれにしても前回よりも順位をあげられたという気持ちと、やっと帰ってきたという安堵感でゴールゲートに入りました。

と思った矢先、ゴールゲートをくぐる直前に、突然左から女性がダッシュで入ってきました。一瞬の出来事でゴールのポーズをとることも忘れて唖然としながらゴールしました。実はこの選手が同じカテゴリーで、結果、5位となってしまいました。最後に油断して順位を落としてしまったことだけは、非常に悔やまれましたが、ランラップ自己ベストタイム、最低限の5位入賞を果たせたので、満足した気持ちでレースを終えることができました。

 

このタフなコースで自己ベストを更新できたことはとても嬉しい一方で、やはり世界のレベルの高さ、30-34歳カテゴリーのレベルの高さを改めて認識することとなりました。私のタイムで、エイジ女子総合8位にも関わらず、カテゴリーでは5位という結果です。このカテゴリーには、10時間切りが9人もいました。

 

まだ1歳の子供を育てながら練習をするのは、計画通りに練習することができなかったり、子供が病気になったり、疲労を抜くのも難しかったり、大変なことも多かったです。ですが、その中でも、できるだけのことはやってきました。目標とする順位には至りませんでしたが、今ある環境の中でできるだけのことをやっての結果なので、全く悔いはありません。

IRONMAN最高峰のこの場所に戻ってこられたこと、ここでまた表彰台に登れたこと、すべては多くの支えや応援があったからです。本当にありがとうございました。次の目標に向かって、改めて頑張っていきたいと思います。

 

<参考1:使用機材>

  1. スイムスキン :Zone3 Kona Target Short Sleeve Swimskin
  2. ゴーグル :Zone3 Vapour
  3. バイク :Bridgestone Anchor RT9
  4. ホイール :GOKISO GD2 Wheel 50mm
  5. コンポーネント :Shimano Dura-Ace Di2 (Rotor Crank)
  6. ヘルメット :Rudy
  7. バイクシューズ :Lake Shoes CX237
  8. ウェア               :Compressport Original Wear
  9. キャップ :Compressport Trucker Cap
  10. ソックス :Compressport Pro Racing Socks V3 Run Low
  11. ランニングシューズ :On Cloudflash

 

<参考2:補給食>
●バイク

ボトル:PowerGel 梅味×10個、Top Speed ウルトラミネラルタブレット×2個

弁当箱:PowerBar パワーバージェル・ショッツ オレンジ ×1袋、Top Speed×3個

  • ラン

PowerGel Fruit マンゴパッションフルーツ×1個、PowerGel Fruit レッドフルーツパンチ×1個

Top Speed ×3個